2025.10.31
移住者インタビューvol4._齊藤さん
目次
栃木市嘉右衛門町で雑貨と贈り物の店、「onze」(オンズ)を営む齊藤絵美さんは栃木市の出身で大学進学を機に上京し東京で就職。その後、里帰り出産をきっかけに栃木市にUターン移住をしました。齊藤さん夫婦が栃木市に移住を決断したのは、「子育て」と「田舎暮らしへの想い」が理由だそう。齊藤さんに栃木市に移住をした理由や栃木市での暮らしについて伺いました。
里帰り出産がきっかけで夫が移住体験、そして「栃木市いいかも」
栃木市へ移住をする以前は埼玉県で暮らしていた齊藤さん。「ゆくゆくは地方へ行きたい」という思いを持ち、子どもが生まれるころには地方への移住を考えていたそう。「色々な移住先を検討していましたが夫婦の中でしっくりとくるところが見つかりませんでした。そんな時に、娘を授かり里帰り出産を経験しました。その期間、夫も一緒に私の実家で暮らしていたのですがそれが一種の移住体験のようになって『栃木市で暮らしたい』と夫が言ってくれました」。
夫の雄一郎さんは、幼少期から地方での生活が長く、田舎で生活をしたい思いも強かったと言います。雄一郎さんは里帰り出産の期間、栃木市から首都圏の職場へ通勤をしていました。「栃木市からの通勤は大変そうというイメージもあったのですが、実際にやってみると『意外といける』となって、栃木市いいかもと思ったみたいです」と齊藤さんは話します。
その後、栃木市への移住を決断し栃木市での住まい探しが始まります。
伝建地区での住まい探しは困難の連続、人のつながりで理想の場所が見つかる
「当時ネットショップで雑貨を販売していたのですが、実店舗を持ちたいという思いがあり、店舗兼住宅を検討していました。お店のことを考えると中心部である蔵の街大通りか伝建地区である嘉右衛門町が候補でした。しかし、蔵の街大通りはなんとなくイメージが湧かず嘉右衛門町で探すことになりました。そこからは人に助けられながらの住まい探しでした」
知り合いのまちの電気屋さんを頼りに店舗兼住宅が建てられる土地を探していた齊藤さん。そのことが自治会長に伝わり、自治会長も一緒に土地探しをしてくれたと言います。「土地が空いていても借りることができなかったり、伝建地区なので制約も多く苦労もあったのですが自治会長や電気屋さんが一緒になって探してくれたのでとてもありがたかったです」
嘉右衛門町は伝統的建造物群保存地区に指定されており、歴史的な建物が保存されている地域です。そのため、さまざまな制限等があるので住宅を建てる時にはさまざまな苦労もあります。齊藤さんはその苦労を人のつながりに助けられながら解決し、店舗兼住宅の建設が叶いました。そして、2019年から栃木市での移住生活がスタートします。
「ここを選んでよかった」齊藤さんが語る栃木市での移住生活
栃木市での暮らしがスタートしてから6年が経過。その後の生活について伺うと、「子どもに何かあったときにすぐに親が駆け付けてくれたり、近くに助けてくれる人がいたりするのはとても心強いです。そして、店舗兼住宅なので通勤時間がなく子どもとの時間も長くとれています。子育てのことを考えるとやはりここを選んでよかったなと思います」と齊藤さん。そして、栃木市は公園が多いことやお祭りが多いことも気に入っているそう。
齊藤さんへのインタビューを通し、移住前に「実際どうなの?」と体験をしてみることでリアルな目線で移住を考えることができると感じました。そして、子育てのことを考えると栃木市は「ちょうどいい」がつまった場所なのかもしれない、そう感じた取材でした。
(取材日 2025年9月12日)
