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【栃木市】一級河川巴波川地下捷水路本体建設工事 起工式

2023.09.20



2023年9月7日(木)に執り行われた「一級河川巴波川地下捷水路本体建設工事」の起工式を取材してきました。

 

工事の安全や円滑な進行を祈願する大切な行事に密着したよ~。

一級河川巴波川地下捷水路本体建設工事の事業概要について

 令和元年東日本台風に伴う記録的な豪雨により、巴波川が氾濫し広範囲にわたり家屋浸水等の甚大な被害が発生しました。
 一方で、巴波川は栃木市の重要な観光資源であり、また、沿川の嘉右衛門町などは歴史的風致を守るための「伝統的建造物群保存地区」に位置付けられています。河川沿いの歴史的建造物、景観、観光業への影響を考慮すると、河川の拡幅による改修は極めて困難な状況にあります。
 そこで、地域の実情を踏まえた整備手法を検討した結果、令和3年1月に河川激甚災害対策特別緊急事業の実施について国から採択され、道路の地下等を活用した地下トンネルによる捷水路(しょうすいろ)※を整備することになりました。今後、令和元年東日本台風と同程度の洪水に対して、この地下捷水路を積極的に活用し床上浸水被害を解消します。

※捷水路(しょうすいろ)
 河川が弓のように曲がっている部分をまっすぐに直して、洪水を安全に流し下すために削り開かれた人工の水路をいいます。
 

地下トンネルによる捷水路の整備は極めてまれだけど、工事期間を短くすることができるみたいだよ~。

起工式の開式~ご挨拶

起工式当日はご来賓をはじめ、事業主・施工者の方々など約50名が出席されました。



はじめに事業主である、福田富一栃木県知事からご挨拶がありました。



福田県知事のご挨拶後は茂木敏充衆議院議員をはじめとする、ご来賓の方々がご祝辞の言葉を述べられていました。



いよいよ!鍬入れ式

ご挨拶・ご来賓紹介・祝電披露を終え、いよいよ鍬入れ式へ。
鍬入れ式は代表12名で実施しました。



司会者の「エイ・エイ・エイ」の掛け声に合わせて、盛り砂に鍬を差し入れました。


 

巴波川工事が安全に進みますように~。


皆さんの表情はとても晴れやかな表情をされていました。
儀式を終えた後は事業紹介動画が披露され、式典は閉式となりました。

この事業紹介動画は、栃木県の県土チャンネルで実際に見ることができるよ~。

所長にインタビュー!

起工式の閉式後、今回の巴波川地下捷水路工事の所長・監理技術者である永井さんにインタビューさせていただきました。


 

①今回の工事方法はシールド工法で行われるとのことですが、工事の難易度はどのような程度なのですか?

 

本工事は、巴波川と蔵の街大通りの直下約10mのところを「シールド工法」という技術を用いてトンネルを掘り進めるものです。
砂礫層(されきそう)という固い地盤で、地下水も豊富なため、工事は簡単ではありません。
現在、安全を確保しつつ工事を進められるよう施工計画の詳細を詰めているところです。

 

②大規模な工事になりますが、工事の騒音振動は避けられないですよね?

工事をする上で、まったく騒音や振動が出ないようにすることはできませんが、出きる限り抑えられるよう、採用する機械や施工方法を検討しています。
具体的には、発進立坑(トンネルを掘り進めるために必要な縦穴)の工事においては大型クレーンの足元に防振材を設置することで振動を抑制し、シールド工事が始まってからは立坑に防音ハウスを建て、騒音・粉塵防止に努めます。

 

③巴波川工事の進捗状況について詳しく知る機会などはありますか?

永野川・巴波川改良復旧工事等安全協議会が、かわら版・折込チラシなどを活用して、当工事を含む巴波川改良復旧に関わる工事について情報発信しています。
現場見学会の開催も予定しており、これらを通じて工事のことを広く知っていただきたいと思っています。

 

④最後に工事の抱負と意気込みを聞かせてください!

歴史ある蔵の街において、皆さまのお住まいと生命を守るという大変意義のある仕事に携わらせていただくこととなり、身の引き締まる思いです。
工事に際しましては、騒音・振動の抑制や工事排水管理の徹底により巴波川の水質保全に努めつつ、安全に細心の注意を払ってまいります。

 

貴重なインタビューありがとうございました!今後の工事の動向、目が離せないな~。

おまけ:実際の工事現場を撮影させていただきました

式典会場のすぐ近くにある、実際の工事現場を撮影させていただきました。



カラーコーンで囲われている円の部分が、立坑を建てる場所です。



立坑の直径はおよそ18mにもなるそうです。
 

詳しくは動画をチェックしてね~。

最後にお知らせ

式典で披露された事業紹介動画は下記からもご覧いただけます。
 


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ふらっとろーかる 事務局

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